再会ストーリー(Milano)

2000年4月8日

去年の春、ニューヨークの地下鉄で、端正な顔立ちをした黒人の女の子が私の隣に座った。なにやら勉強をしている様子だったので、覗き込んでみた。「なんとイタリア語を勉強しているではないか。。。」早速、ナンパを試みた。「俺もイタリア語勉強してるんだよ、、、。」などとイタリア語で言ってみた。イタリア語はそれ以上続ける事はできなかったものの、私がphotographerで彼女がモデルだったこともあり話は色々盛り上がった。すぐ私は降りなければならなかった。とりあえず、名刺を渡しといた。

彼女からすぐ連絡があって、一度会った。撮影をしようと言う事になったのだが、予定がなかなか合わず、そんな間に私は日本に帰国してしまった。別れ際に見せた表情が、なぜか心残りだった。

その彼女に、今度はミラノで遭遇した。彼女の驚きの顔は忘れられない。彼女にとっても新しい街なので知り合いなんていないと思いこんで歩いていたはず。まだ、ミラノに着いて、4日目だって言ってた。モデルの仕事を探しに来て、とりあえず、4ヵ月はいる事が決まっているらしい。

知り合いに偶然、遭遇するのも最近、慣れてきてしまってきている。
でも、彼女との最初の接点は地下鉄で隣に座っただけに過ぎない。
ミラノでまた出会えたのも不思議だけど、地下鉄で出会った時、全くの他人である彼女に何のためらいもなしに自然に話しかけて、なんらかのつながりを持とうとした、そのトッサの行為に、より不思議を感じる。「再会ストーリー」はすでにあの時に、もう始まっていたようにも感じる。
イタリア語、photographer,モデルなどの共通のキーワードが、ミラノに向かっていて、それがある瞬間に集約されて、また出会う。

再会して、改めてこれって「なにかの縁」だったんだなって気付くけど、最初に出会った時に「再会ストーリーの脚本」はもうできあがっていたのかもね。

そう思うと毎日が楽しくなる。今日隣に座った誰かがまた違う国の違う街でまた偶然出会うのかも知れないのだ。





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